佐倉しらい動物病院ブログ

【獣医師監修】シーズーがなりやすい病気4選について解説

シーズーは温和で愛らしい性格が特徴の犬種です。

日本国内でも昔から飼育頭数の多い犬種の一つです。

この記事では、シーズーに発生しやすい病気4つについて紹介していきます。

眼のトラブル

短頭種であり、頭蓋の大きさと比較して目が大きく露出しているため、眼のトラブルが多くなりがちです。

角膜潰瘍や逆さまつ毛、涙やけやドライアイなどの疾患に罹患しやすい犬種です。

シーズーの感染性角膜潰瘍
まつ毛が原因で角膜に障害を起こす場合には必ず障害の部位とまつ毛の存在する部位が一致している必要がある。 今回の症例のように短頭種の眼球の中...

シーズーのSCCEDs(自発性再発性角膜潰瘍)
SCCEDsはボクサー潰瘍、無痛性角膜潰瘍、無痛性角膜びらん、再発整備Lan、難治性角膜上皮びらんなどと同じ病気であり、これらは同じ病態に対...

シーズーの角膜潰瘍(グレードⅡ)
角膜潰瘍は、目の表面の透明な膜(角膜)に様々な程度の傷を追っている状態で、その原因は単純な外傷やドライアイのような割と単純なものから、細胞の...

シーズーの角膜潰瘍(グレードⅡ)
角膜潰瘍は様々な原因によって角膜に傷が生じることによって始まる病気であり、感染や慢性的な刺激、そのための病気と併発することによって悪化する可...

皮膚のトラブル

密毛と脂質分泌のため、皮膚トラブルも発生しやすい犬種です。

アトピー性皮膚炎や脂漏症、マラセチア性皮膚炎やそれらに関連した外耳炎、ホットスポットやニキビダニ症など、皮膚疾患としては珍しい疾患になるわけではありませんが、これらのよく見る皮膚疾患の一つまたは複数に罹患していることが多いです。

丁寧な皮膚科の治療が生涯の薬の投薬量の減少に役立ちます。

アトピー性皮膚炎に罹患しているシーズーのアカラス症
アトピー性皮膚炎は慢性的な皮膚バリアの異常を起こすため、本症例のようなアカラス症や細菌感染・真菌感染などの続発症を起こしやすい。アトピー性皮...

心疾患

小型種であり、弁膜症に伴う僧帽弁閉鎖不全症に罹患しやすい犬種です。

特に性別がオスの場合にはメスよりも罹患する確率が上がるため、検診の際は心雑音が無いか注意して聴診するとよいでしょう。

(犬種は異なりますが、疾患の紹介です)

チワワの僧帽弁閉鎖不全症の診断と治療
房室弁逆流はは遺伝的な弁膜の粘液腫様変性のような弁膜症の結果として起きることが多い。日本国内の疫学としてはキャバリアやマルチーズ、チワワ、シ...

歯周病

シーズーは小型犬種であり短頭種であるため、幅密集しており、歯石や歯垢が付きやすくなります。

結果として歯周病のリスクが高くなる犬種といえます。

(犬種は異なりますが、疾患の紹介です)

ヨークシャーテリアの歯周病に対する口腔外科
歯周病は文字通り、「歯周」の疾患です。歯周、つまり歯の周りなので、あごの骨や歯肉が主な標的になる疾患です。 歯周病が進行してしまうことによ...

まとめ

その他には腎疾患や呼吸器疾患、膀胱炎などがシーズーにおいてよく見かける病気となります。

おとなしくケアさせてくれる犬種が多いので、丁寧に治療をしてあげると負荷のない生活を送ることができるでしょう。

シーズーの腹壁ヘルニア
ヘルニアは、ある空間内に存在すべき臓器が、異常に形成された隙間や孔から空間の外に脱出してしまう状態を指します。脱出する穴の場所や、脱出する内...

その他、臍ヘルニアなども好発することが報告されています。

著者プロフィール

白井顕治(しらい けんじ)院長

獣医師、医学博士

日本動物病院協会(JAHA)獣医内科認定医・獣医外科認定医・獣医総合臨床認定医

千葉県で代々続く獣医師の家系に生まれ、動物に囲まれて育って、獣医師になりました。「不安をなくす診療」を心がけて診療にあたるとともに、学会参加や後継の育成を行っています。

当院は国際ねこ医学会(isfm)よりキャットフレンドリーゴールド認定を受けている病院です。

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