実績詳細

ミニチュアダックスフントの卵巣顆粒膜細胞腫・子宮筋腫・膣平滑筋腫の摘出手術

種類 ミニチュアダックスフント
年齢 14才
診療科目 外科 泌尿器科 腫瘍科 
症状 尿が出ない

症状の概要

腫瘍は形成された結果の弊害として、局所への浸潤や転移によって健康を傷害することが一般的に認知されているが、今回のように良性の腫瘍であっても、拡大してきた場合には、その圧迫によって弊害を呈することもある。圧迫する臓器により、神経や関節、靭帯であれば痛みを感じたり、血管の場合には局所の浮腫を起こしたり臓器の機能不全を起こしたり、今回のように骨盤部に形成された場合には直腸や膀胱を圧迫することによって排便や排尿を障害することがある。
このように良性腫瘍であっても、放っておくと悪性化したりする乳腺腫瘍や、拡大することにより生活に支障をきたす場合には手術の適応となる。

検査結果

症例は数日前より排尿行動に異常が認められ、頻尿であったことからひとまずは膀胱炎と仮診断をしてないか療法を行っていた。昨日より尿が一切排泄されないという事で、年齢を加味して精査を行う事とした。

 

超音波検査を実施したところ、膀胱頸部・背側に直径3~4センチほどの大型の腫瘤が形成され、膀胱頸部を強く圧迫していた。

 

また、片側の卵巣が著しく腫大していた。

 

排尿が一切行えないという事と、膣部の腫瘤に関しては良性の平滑筋腫が疑われたため、開腹下で腫瘤を摘出することとした。

 

 

治療方法

 

開腹し、腫大した右卵巣及び左卵巣、子宮を摘出した。

 

術式の都合上、この段階で子宮と膣を切断し、卵巣と子宮を先に摘出した。

 

次いで膣と膀胱を剥離し、膣部の腫瘤の摘出を行った。

膣の断端を縫合し、閉腹して手術終了とした。

 

ーーー以下病理検査所見ーーー

右卵巣には、卵胞を構成する顆粒膜細胞に由来する腫瘍が形成されています。腫瘤の摘出状態は良好ですが、腫瘍細胞は一部で被膜を超えて浸潤しています。非常に大型の腫瘤が形成されていることから、引き続き、腹水の貯留や腹腔内播種について経過には注意が必要です。左卵巣には、腫瘍性の病変は認められません。
子宮では、びまん性に子宮内膜の過形成が起こっており、頚部の筋層内には異所性の子宮内膜腺が認められることから子宮腺筋症と診断されます。
膣の腫瘤は、平滑筋由来の良性腫瘍と診断されます。腫瘤は大型ですが、ポリープ状を呈しており、避妊も同時に行われており、今回の切除により予後は良好と考えられます。

ーーー

治療・術後経過

症例は手術翌日より自立排尿を行うことができ、排便も問題なく行うことができることが確認された。

 

現在は排便排尿に異常はなく、良好に回復している。

 

今後は病理検査所見に基づいて腹腔内播種に関して注意しながら定期検診を行っていくものとする。

 

 

担当医:白井 顕治

 

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