実績詳細

猫の外傷性角膜障害とヘルペスウイルス性角結膜炎

種類 雑種猫
年齢 3か月
診療科目 眼科 
症状 同居猫とケンカをしてから右目が明かない

症状の概要

ヘルペスウイルスは猫ウイルス性鼻気管炎(FVR)の原因となるウイルスであり、カリシウイルスやクラミジア、そのほかの常在菌と合わさり若齢猫の上部呼吸器の異常を出す感染源のうちの一つであると知られている。
ヘルペスウイルスは目や鼻の粘膜で増殖するため、角結膜炎や鼻炎の症状を出す。
初期には両側に異常を出すこともあるが、感染が定着して慢性経過をたどった場合には片目にだけ症状が出ることもある。本症例のように症状が軽度で若齢である場合にはこうヘルペス薬を使用しなくても軽快することはよくある。こうヘルペス薬は重症度の高い異常を示している場合や、中高齢で慢性経過をたどっている場合に選択されることが多い。

検査結果

診察を行うと、主訴としては右目の羞明であったが、左目にも結膜浮腫が認められたため、両目の検査を実施した。

 

左右の眼瞼結膜に充血が認められた。

フルオロセイン染色を行うと、左右の目に結膜染色が認められたため、ヘルペスウイルス性結膜炎を起こしていると判断した。

 

また、右目に関しては線上の角膜潰瘍が認められた。

治療方法

この潰瘍がヘルペスウイルス性のものかケンカによる外傷性のものかの判断が透けられなかったため、外傷及びヘルペスウイルス性角結膜炎に対する対症療法としてヒアルロン酸点眼を行うこととした。

 

 

治療・術後経過

治療開始一週間後、再度検査を行うと右目の潰瘍は治癒していた。

 

また、左右とも結膜充血が改善されていた。

 

ヘルペスウイスるを保有しているため、ストレスがかかったり持病を持ったりすると再発する可能性がある旨をインフォームドコンセントして治療終了とした。

 

担当医:白井 顕治

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