骨折とは、骨が持つ強度以上の外力がかかったときに、ひびが入ったり、折れてしまう状態のことです。
治療には外固定(ギプス)、内固定(ピンやプレート)、創外固定などさまざまな方法があります。
今回の骨折治療において、プレートやピンなどのでの内固定法や創外固定法など治療の選択肢は複数ありますが、本猫の性格や活動性と脛骨の遠位での骨折ということを考慮し、2枚のプレートを使ったダブルプレートでの治療を選択しました。
内側面1枚だけの固定の場合、活動性が高い子は折ってしまう可能性があるのと、もともと脛骨遠位の骨折は癒合遅延が起こりやすく治療が難しいところなので再手術の可能性が出てきてしまいます。
2.4mmと2.0mmのプレート2枚であれば強度も高くなりますので、普通に生活している分には折ってしまうことはほとんどなく、骨の動揺も減るので治療もしっかりできると考え選択しております。
実績詳細
雑種ネコの脛骨・腓骨骨折に対するプレート固定
種類 | 雑種ネコ |
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年齢 | 9か月 |
診療科目 | 軟部外科・整形外科 |
症状 | 1.5m位の高さのラックから落ちた後から左後ろ足をあげている |
症状の概要
検査結果
左脛骨遠位の腫脹と出血を認めました。
レントゲン検査にて左脛骨遠位の短斜骨折を認める。
上下の運動が多い猫ちゃんであること、他にも動物を多く飼育されており予期せぬ動きがある可能性を考慮して、内側面と頭側面からのダブルプレートを選択しております。
内側面を2.4mmのLCPストレートプレート、頭側面を2.0mmのLCPストレートプレートで固定しています。
治療方法
治療・術後経過
術後次の日より患肢の接地を認め、病院内では緊張してしまう性格から退院とした。
退院後は目立った破行もなく良好な経過をたどり、術後2ヶ月でのレントゲン撮影でもインプラント・骨ともに良好のため、治療終了とした。
担当医・執刀医:清水 健
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