実績詳細

雑種犬の肝臓腫瘍摘出(肝細胞癌)

種類 雑種犬
年齢 8歳
診療科目 外科 腫瘍科 
症状 突然の元気消失と食欲不振

症状の概要

肝細胞癌は比較的、肝臓に単独の大型の腫瘤を形成することが多いことがわかっている。しかし同じく肝臓に形成される良性の腫瘤である結節性過形成との区別は難しく、レントゲンや超音波検査でこの二つは区別できないとされている。(造影超音波などの特殊な処置を除く)

肝細胞癌は針吸引生検による細胞診ではなく、やや太いツルーカット生検を実施する必要がありますが、今回のように大型の腫瘍が破裂して臨床症状が出ている場合には、良性腫瘍であったとしても手術の適応となるため。診断を通り越して手術を実施するケースもあります。

検査結果

症例はここ1週間ほど、食欲と元気がなくなってしまっている。身体検査所見の結果、微熱と腹囲膨満が認められた。

 

腹部超音波検査において直径12センチほどの肝臓外側左葉に限局した腫瘤を認めた。

腹腔内には血様の腹水の貯留も認められたため、腹腔内の大型の腫瘍の裂開による症状と診断をした。

治療方法

ご家族と相談した結果、腫瘍摘出術を実施することとした。

 

 

開腹を行い、肝臓腫瘍の確認をした。

 

外側左葉中間部で腫瘍を離断した。

 

摘出された肝臓腫瘍

 

 

開腹して肉眼的に確認したところ、脾臓にも微細な結節が散在していたため、合わせて脾臓摘出も行った。

 

ーー以下肝臓及び脾臓の病理所見ーーー

摘出された肝臓の腫瘤部では、肝細胞癌と判断されます。腫瘍の大部分は壊死を示していますが、確認される部位では、個々の細胞の分化は高く、高分化な腫瘍と判断されます。
腫瘍の境界は明瞭でマージン部には腫瘍細胞は認められませんが、非常に大型の腫瘤が形成されていたことから、引き続き、経過観察をお勧めします。
脾臓の腫瘤部では、顕著な髄外造血が起こっています。髄外造血はしばしば犬で認められますが、反応性や加齢の変化と考えられます。非腫瘍性の変化であり、この病変については、今回の切除により予後は良好と考えられます。

 

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治療・術後経過

手術3日後より、症例は食欲も改善し、散歩も可能なほどまでに回復した。

 

退院して経過観察を行ったところ、抜糸時には以前のように元気に戻ったということであった。

 

病理所見で、肝細胞がんと帰ってきたことから、今後は局所再発及び転移巣の有無について経過観察を行っていくこととする。

 

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