実績詳細

雑種猫の前肢に形成された骨肉腫

種類 雑種猫
年齢 11歳
診療科目 外科 腫瘍科 
症状 右前肢が腫れてきた。跛行をひいている。

症状の概要

猫における骨肉腫の発生は、犬と比較すると稀であり、10万頭に4頭程度の発生頻度であることが報告されている。また、前肢と比較して後肢の骨に発生しやすい傾向があるため、今回の症例は比較的稀な病状であるといえる。
犬の骨肉腫と比較すると低浸潤性で予後はいい傾向にあるが、悪性度が高い場合には再発や転移率が上昇するため、油断することができない腫瘍である。
断脚とともに、術後は抗がん剤によるフォローアップが必要となる。

検査結果

症例は見た目にも右前肢が主張しており、歩行時は完全に挙上していた。

 

超音波検査を実施したところ、腫瘤性病変が疑われたため、針吸引生検を実施した。

ーーー以下、細胞診所見ーーー

中程度の異型性を示す間葉系細胞が一様性に多数得られていることから、線維肉腫や骨・軟骨肉腫、リンパ・形質細胞腫など、間葉系の悪性腫瘍が疑われます。

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検査結果より、悪性腫瘍が疑われるということと、検査結果を待っている間にも腫脹が目に見えて進行したため、マージンを含めて肩関節からの断脚手術を提案し、実施することとなった。

治療方法

常法に従い、右前肢の断脚及び腋窩リンパ節の郭清を行い、病理検査に提出した。

 

ー以下、病理検査所見ー

骨肉腫

検索した右前肢では、前腕骨の骨組織内から周囲にかけて、類骨形成を示す悪性の非上皮性腫瘍が形成されており、骨肉腫と診断されます。腋窩リンパ節に腫瘍性の病変は認められず、局所の摘出状態は良好ですが、引き続き、肺への転移について経過には注意が必要です。

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治療・術後経過

術前は元気・食欲ともに低下していたが、断脚後はともに改善し、よく食べ、良く動くようになった。

 

術後2か月で、ほかの猫とじゃれあって遊べるようになるまで運動機能も改善した。

 

 

病理所見をもとに術後は白金製剤による化学療法を実施し、経過を観察していた。

3週間に一度の抗がん剤治療を実施し、現在定期的にレントゲン検査を実施し、肺への転移を経過観察中である。

 

診断された腫瘍より、予後は要注意である。

 

担当医:白井 顕治

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