実績詳細

トイプードルの無菌性大腿骨頭壊死(レッグ・カルベ・ペルテス病)

種類 トイプードル
年齢 8か月
診療科目 軟部外科・整形外科 
症状 ソファから飛び降りてから右後肢をびっこ引いてる

症状の概要


レッグカルべペルテス病について
大腿骨頭および骨頚の無菌性壊死症が起こる疾患です。
大腿骨頭の虚血性壊死が原因で海綿骨が微小骨折し、痛みを伴います。
・疫学
小型犬および超小型犬に発生します。ヨークシャーテリア、トイプードル、パグ、ウエストハイランドホワイトテリアなどのテリア系に多く見られます。
片側性が多く、両側性の発生率は10-15%ほどとされています。
発症時期は若い時期、3-13ヶ月齢で見られます。
・臨床症状
徐々に後肢の跛行が目立ち、悪化していくと完全に挙上します。また股関節の伸展痛や臀筋、大腿四頭筋の萎縮が見られることが多い。
・治療方法
保存療法か大腿骨頭切除
・予後
予後は手術を行うと比較的良好。手術は筋萎縮が重度になる前に行えた方が望ましい疾患です。

検査結果

右後肢の挙上を認める
触診にて股関節伸展痛、大腿周囲径の左右差(右後肢の筋肉量の低下あり)を認める
レントゲン検査と合わせて右後肢のレッグカルべペルテス病(無菌性大腿骨頭壊死症)と診断。

 

レントゲン検査にて大腿骨骨頸部の不透過性亢進、骨頭の辺縁不整を認める。

治療方法

跛行が顕著であること、大腿部の筋量が明らかに落ちていることを考慮し、大腿骨頭切除を実施することとなった。

 

 

ー--以下病理所見ー--

右大腿骨頭では、大腿骨頭軟骨下の骨組織に広範囲の壊死が起こっており、大腿骨頭壊死症と診断されます。病変部の周囲の骨梁間では、肉芽組織の増生が起こっており、慢性経過を示す病変と考えられます。
このような病変は、幼若な小型犬に好発する疾患で、特にトイプードルに好発します。検索した組織内には、進行性の炎症や感染性の変化は認められません。

 

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治療・術後経過

手術翌日より軽く患肢の接地を認め、本人の調子も良かったので3日後に退院した。
術後2週で抜糸を行い、患肢の使い方も良好である。
現在リハビリを兼ねて経過観察中である。

 

 

担当医・執刀医:清水 健

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